スラムダンク映画『THE FIRST SLAM DUNK』はバスケット経験者ならぜひ観てほしい作品&入場特典も紹介

スラムダンクの映画『THE FIRST SLAM DUNK』が、2022年12月3日に公開されました。
原作の『SLAM DUNK』(以下、スラムダンク)は、1990年代に大ヒットしたバスケット漫画で、スラムダンクの影響でバスケットを始めたという人も多くいます。

サッカーでいう『キャプテン翼』のようなものですね
私自身、小学校から高校までバスケットをやっていて、バリバリのスラムダンク世代であります。スラムダンクはとても大好きな作品で、当時とても大きな影響を与えてもらえました。
もともと観るつもりはなかったのですが、公開が始まってすぐに観に行ってきました。
ネット上では賛否両論がある映画ですが、個人的に「スラムダンクを知っているバスケット経験者なら観る価値あり」と思っています。
それでは、映画『THE FIRST SLAM DUNK』について紹介します。
※今回の記事では、映画「THE FIRST SLAM DUNK」について、ネタバレを含みますので気になる方はご注意ください。
「SLAM DUNK」とは
スラムダンク世代の人には説明不要かもしれませんが「SLAM DUNK」について、簡単にポイントをまとめます。
- バスケット初心者の桜木花道が、成長して活躍していくバスケット漫画
- 『週刊少年ジャンプ』で1990年〜1996年の期間で連載
- 1993年〜1996年テレビアニメ放送。その間4本の劇場アニメが上映
「THE FIRST SLAM DUNK」に興味はなかったが、観に行くのを決めた理由
スラムダンクが大好きだった私ですが、実はこの映画にはあまり関心もなく観に行くつもりもありませんでした。
その理由は「アニメ版はほとんど観ていなかったから」です。漫画が大好きだったので、アニメ化された作品を当時はなかなか受け入れきれなかったんです。
それにも関わらず、私の足を映画館に向かわせたのには2つの理由がありました。
1つ目の理由。賛否両論がある映画だったから。
映画を観る前から情報をあまり入れたくはなかったので細かくはチェックしていなかったのですが、映画に対してネガティブな意見があるような雰囲気は感じていました。
しかし、天の邪鬼な部分が少しある私は「実際に自分の目で見て判断したい」と思い、ネガティブな意見が多いからこそ観に行く理由になりました。
2つ目の理由。オープニング主題歌を『The Birthday』が担当。
「そんな理由で?」と思う人もいるかもしれませんが、私にとっては大きな後押しになりました。
今は無きバンド『THEE MICHELLE GUN ELEPHANT』の大ファンの私は、チバユウスケとクハラカズユキがメンバーとなっている『The Birthday』の音楽が好きです。
主題歌を担当していると知ったとき、スラムダンクとThe Birthdayの意外な組み合わせに驚きました。接点がまったく感じられなかったんですよね。でも、ある意味「The Birthdayが主題歌を担当しているなら間違いない!」という決め手になりました。
この意外な組み合わせは、ボーカルのチバユウスケさんも感じたようです。公式サイトよりコメントを引用します。
オファーが来て正直びっくりしました。こういう話をもらったこともなかったし、スラムダンクのイメージも、読んだことがなかったので勝手に真逆の場所にいると思っていたので。漫画は全巻読ませてもらったんですが、楽曲でこだわったのはやはり疾走感かなと。
映画は絶対すげーもんになってると思うのでバースディの曲も含め是非楽しんでほしいです。(チバユウスケ)
「THE FIRST SLAM DUNK」を観た感想①
上映が始まってすぐに観に行きましたが、入場者特典として湘北メンバーが描かれたビジュアルカードをもらうことができました。

映画予告を観てはいたものの、どのようなストーリーの映画かまったく分からなかったのですが、基本的に「湘北高校 vs 山王工業の試合」が軸となっています。そこに本作のオリジナルのストーリー(宮城リョータの生い立ち)が所々に入ってくる構成になっています。
オリジナルのストーリーがあるとはいえ、スラムダンクを知っている人なら山王工業戦の結末は誰でも知っています。そういうこともあり、人によっては少しつまらなく感じる部分もあるかもしれません。
私自身、「このまま最後まで山王工業戦をやるだけなのかな…」と不安になりました。
それでも、ミッチー(三井寿)の3Pのシーンなどは、分かっていても鳥肌が立ってしまうほど興奮しました。
始まってすぐに衝撃
屋外のバスケットコートでバスケットをしている子どもたちのシーンを、映画の予告編で見ていました。
山王工業戦には無いこのシーン、本編にまったく関係ない演出的なシーンかと思いましたがしっかり関係していましたね。まさか1on1をしている2人が、宮城リョータとリョータの兄(ソータ)だと思いもしませんでした。
映画上映が始まってすぐ、物語の舞台の場所を表す「沖縄」というワードがスクリーンに映し出されました。
スラムダンクでなぜ沖縄?
宮城リョータが沖縄出身という設定に衝撃を隠せませんでした。
あらためて考えると、「宮城」という苗字は沖縄ではとてもメジャーなんですよね。それなのに、当時は宮城リョータという名前に何も感じませんでした。
まさか、神奈川県の高校に沖縄県出身の選手がいるなんて思わないですからね。
『The Birthday』のオープニングはやっぱり最高だった
前述したように、チバユウスケさん含め「The Birthday」の音楽が好きな私にとっては、主題歌『LOVE ROCKETS』が流れる映画のオープニングはワクワク・ゾクゾクするほど興奮しました。
The Birthdayの迫力ある音楽と、チバさんのあのダミ声は私にとってはツボにハマりました。あのオープニング映像を観るためだけに、もう一度映画を観に行きたいぐらいです。
声優交代の影響は無かった
過去のアニメとは声優陣が変わったことで、ネット上で炎上した「声優交代問題」ですが、私はあまり影響しませんでした。
たしかに、はじめは違和感があったのですが、もともと過去のアニメ版をがっつり見ていなかったので初見のような感覚で観ていました。
「過去の作品と今回の作品は別モノ」と考えてほしいなと私は思います。過去のイメージがあればあるほど、今回の作品を不満に思えてしまうはずです。
ラスト1分は圧巻
山王工業戦といえばラスト1分の展開です。あの場面が映画でどのように描かれるのか、今回の映画で気になるのはそこになるかなと思います。
もちろん結末を知っているのですが、個人的には本作でのラストシーンはとても大満足で感動しました。
セリフも効果音もなく完全無音になるシーンは、映画館という場所だからこそその良さが際立った気がします。映画館で観て良かったと思うし、みんなにも絶対映画館で観てほしいです。
「THE FIRST SLAM DUNK」を観た感想②
(2023.1.7追記)
上映が始まってすぐの入場者特典はビジュアルカードでしたが、1月からは入場者特典第3弾として「安西先生タプタプステッカー」をもらうことができました。(特典第2弾はミニポスターだったようです)

2回目の映画鑑賞は、すでに内容を知っているということもあり前回とは違った視点で作品に向き合うことができました。
選手の動きが本物と比べても違和感がない
私自身、ミニバス(小学校)からずっとバスケットをやっていたので、試合のシーンでのキャラクターの細かい動きに目が行きました。
あらためて感じたのが、試合のシーンがリアルすぎて凄いです。
私は過去のアニメ版を放送当時見ていませんでした(今も見ていない)。なぜ見ていなかったのか特に考えたこともなかったのですが、今回の作品を観て思うところがありました。
「試合のシーンが現実とギャップがある」からだと感じました。単純にアニメとして楽しめればいいのですが、バスケット経験があるからこそ違和感に感じてしまうんでしょう。リアルな動きを当時のアニメーションで再現するのはとても難しかったはずなので仕方のないことだと思います。
しかし、今回の作品は「モーションキャプチャー」を活用して、実際に人の動きを再現しているのでバスケットの動きがとてもリアルです。
バスケット経験者が気づくリアルすぎる描写は、湘北・赤木のトラベリングシーンだと思います。未経験だと「なんだろう?」程度かなと思いますが、あれはとてもリアル過ぎでした。モーションキャプチャーとCGがなければ、あのシーンは作れないはずです。
経験者だからこその共感ポイント
試合後半に山王工業がオールコートのゾーンプレスを仕掛けてくるシーンがありますが、描写がリアルすぎて現役の頃を思い出して辛くなるほど。あれを何度もやられると心が折れてしまいます。
「ゾーンプレスって何?」という人に説明すると、前線(相手チームのコート側)からプレッシャーをかけて相手のミスを誘うディフェンス方法です。山王工業のモデルとも言われる「能代工業」が得意としていました。
能代工業のゾーンプレスが分かる動画を紹介します。後半が始まり、得点を決めた後にゾーンプレスを仕掛けています。
他にも、ディフェンスの時に気合を入れる意味で両手で床をバンっとやるやつなんて、昔みんなやってたなーと懐かしく感じました。
『THE FIRST SLAM DUNK』の動きがとてもリアルで、経験者でも違和感なく楽しめる。
— ヒージャ (@hiija2sw) January 7, 2023
赤木のトラベリングシーンなんて、審判が笛を吹く前に「あー、やっちゃった!」と分かるほどリアルすぎ。
バスケを知らなくても楽しめる作品だと思うけど、バスケ経験者もぜひ見てほしい。
スラムダンク世代はとりあえず観てほしい
始まる前はどうなることかと戸惑いがあったけど、終わってしまうと約2時間の上映時間があっという間に終わったという感じでした。
そして「またバスケがしたい!」と感じさせてくれる作品でした。この思いはスラムダンク世代で、バスケット経験者なら絶対共感してくれるはずです。
ネット上の評判に流されずに、「スラムダンク世代の人はとりあえず観て!」と思います。結果的に不満に思うところもあるかもしれませんが、観て後悔することはない作品だと思います。
井上雄彦先生もツイートしていますが、「知ってるけど初めて見るスラムダンク」という言葉がピッタリだなと感じました。
まとめ

映画『THE FIRST SLAM DUNK』について感想などを紹介しました。
多くの人に観てほしいと思いますが、本作をオススメできる人とオススメできない人を簡単にあげてみます。
- バスケットが好きな人
- The Birthdayの楽曲が好きな人
- 過去のアニメの声優に強い思い入れがある人
個人的には、リピート鑑賞したくなる作品でした。気になる方はぜひ観に行ってほしいと思います!