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映画『丘の上の本屋さん』感想。イタリアの古書店が舞台の心温まる作品

ヒージャ
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本が好きな人にぜひ観てほしい映画に出会いました。2023年日本公開のイタリア映画『丘の上の本屋さん』です。その名の通り、本屋さんがテーマの映画です。

私は「読書家」というほどではないですが本が好きです。本と無縁な仕事をしているのですが、本屋での仕事を一度は経験したかったと思うほど。

今回紹介する『丘の上の本屋さん』の舞台となっている書店は、まさにその理想とも言えるような素敵な場所。本をただ売るだけでなく、店に集うお客とのふれあいを見ていると心が温かくなりました。

映画『丘の上の本屋さん』が、沖縄市・コザの街にあるシアタードーナツ・オキナワで上映されていたので観てきました。

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シアタードーナツ・オキナワとは

シアタードーナツ
ゆったりと映画を楽しめる「シアタードーナツ・オキナワ」

沖縄市・コザの街中にある「シアタードーナツ・オキナワ」は、2階建てのミニシアター。各階に一つずつスクリーンがあり、それぞれ座席数が20席ほどでソファでくつろぎながら映画を楽しむことができます。

当初はシアタールームは2階だけでしたが、車椅子や足の不自由な人でも楽しんでもらいたいという思いで、1階にもシアタールームが増設されました。

代表の宮島さんセレクトする映画はどれも素晴らしく、鑑賞後は他の人にお勧めしたくなるものばかり。映画がさらに好きになるシアターです。

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『丘の上の本屋さん』作品情報

映画『丘の上の本屋さん』作品情報
  • 日本公開年:2023年
  • イタリア
  • 原題:II diritto alla felicità
  • 監督・脚本:クラウディオ・ロッシ・マッシミ
  • キャスト
    リベロ:レモ・ジローネ
    エシエン:ディディー・ローレンツ・チュンブ
    ニコラ:コッラード・フォルトゥーナ 他

『丘の上の本屋さん』あらすじ

イタリアの風光明媚な丘陵地帯を見下ろす丘の上の小さな古書店。店主リベロは、ある日、店の外で本を眺める移民の少年エシエンに声を掛け、好奇心旺盛なエシエンを気に入ってコミックから長編大作まで次々と店の本を貸し与えていく。リベロが語る読書の素晴らしさに熱心に耳を傾けるエシエン。感想を語り合ううちに、いつしか2人は友情で結ばれていく…。

イタリアの小さな村の丘の上の広場にある小さな古書店。古書店には個性的なお客も訪れますが、店主リベロは誰をも優しく受け入れます。

そんな古書店の店主リベロとアフリカ系移民の少年エシエン2人の心温まる交流を描いた物語です。

この作品は、イタリア・ユニセフ共同製作作品となっており、原題は『II diritto alla felicità』(幸せになる権利)です。店主の名前にもなっている「Libero(リベロ)」はイタリア語で自由という意味があり、店主リベロは移民の少年エシエンに誰もが自由で、幸せになる権利があることを伝えます。

『丘の上の本屋さん』感想

古書店の店主リベロはある日、店の外で本を眺めるアフリカ移民の少年エシエンに気づきます。好奇心旺盛なエシエンは本に興味ありつつも、本を買うお金がないためその場を立ち去ろうとしますが、リベロが呼び止めます。

「読み終わったら返しにおいで」

と、エシエンにお店の本を貸し始めたことから2人の交流がスタートします。エシエンが本を返しにくると、貸した本の感想など聞き、

「次はこれを読んでみなさい」

と、あらたな本を貸すリベロ。はじめは漫画を読んでいたエシエンに、リベロは児童文学をはじめとする様々な本を貸していきます。

読書後のエシエンと対話の中で、リベロはエシエンに世界には様々な知識や考え方があることを伝えていきます。

本作のメインは、古書店店主リベロと少年エシエンの交流ではありますが、リベロのお店に訪れる個性的なお客とのやり取りも見ていて楽しめます。

お店の邪魔をしているんじゃないかと思うようなお客もいれば、無茶苦茶な依頼をしてくるお客もいるなか、リベロはお客全てに対して公平に穏やかに温かく接客をします。

お店がただ本を売っている場所ではなく、リベロとのコミュニケーションを楽しむ場所であったり、丘の上の広場のひとつのコミュニティの場になっているように感じました。

物語の中心はお店のある広場ですが、映画の合間に登場するイタリアの街並みや風景にすごく心が癒されます。映画の音楽もとても心地よかったです。

リベロがエシエンに貸し出す本は、誰もが一度は聞いたことあるような有名なものばかりですが、私は読んだことがないものばかり。この映画をきっかけに読んでみたいと思います。

幸せのブックリスト(一部)
  • ピノッキオの冒険 / カルロ・コッローディ
  • イソップ寓話集 / イソップ
  • 星の王子さま / アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ
  • 白鯨 / ハーマン・メルヴィル
  • アンクル・トムの小屋 / ハリエット・ビーチャー・ストウ
  • 白い牙 / ジャック・ロンドン
  • ロビンソン・クルーソー / ダニエル・デフォー
  • ドン・キホーテ / ミゲル・デ・セルバンテス

おわりに

映画『丘の上の本屋さん』は読書好きにはオススメですし、そうでない人でも読書を始めてみたくなるきっかけを与えてれる作品です。また、本をテーマにしながらも、人と人のつながり・大切さに気づかされます。

“持ち主が変わり、新たな視線に触れるたび、本は力を得る。”

カルロス・ルイス・サフォン「風の影」

映画の冒頭で登場するこのフレーズ。同じ本を読んでもその感想や受け取り方は人それぞれ。本は読者を楽しませせるだけでなく、本自身も力を得るというのが印象的でした。

公式サイトで上映シアターの情報をチェックして、お近くで上映される機会があればぜひ観ていただけたい作品です。

映画『丘の上の本屋さん』公式サイト

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沖縄県在住の読書好きなサラリーマンブロガー。
沖縄のお店やお出かけスポットなどの情報、趣味の読書に関することなどを雑記的に書いています。
「Yahoo!ニュース エキスパート」 地域クリエイターとしても活動しています。
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