読書

【書評】岩田松雄『「ついていきたい」と思われるリーダーになる51の考え方』。100点を目指さなくてもリーダーにはなれます

岩田松雄さんの『「ついていきたい」と思われるリーダーになる51の考え方』を読みました。

書店でたまたま目に止まり、「この本は買わなきゃ!」と直感でジャケ買いした本です。偶然であった本ですが、僕にとってバイブル的な一冊になりました。

著者紹介

大学卒業後、日産自動車(株)に入社、生産からセールスマン、財務に至るまで幅広い業務を経験。その後、米国に留学して経営について学び、その後外資系コンサルティング会社、日本コカ・コーラ(株)の役員を経て、ゲーム会社の(株)アトラス代表取締役社長として、三期連続赤字をターンアラウンド。(株)イオンフォレスト(ザ・ボディ・ショップ)の代表取締役社長に就任し、店舗及び売り上げを拡大。スターバックスコーヒージャパン(株)のCEOとして業績を成長させ、2010年度には過去最高売り上げ1016億円を達成。

経歴を見るとものすごい人です。しかし、岩田さんはご自身のことを「普通のおじさん」と言っています。岩田さんが講演会しても「ごく普通のおじさんだった!」と感想があるそうです。

「ついていきたい」と思われるリーダーとは?

岩田さんは学生時代や、社会に出てもリーダータイプとして見られていたわけではなかった。それなのに、まわりの人たちに推されるまま、気がついたらとうとう社長にまでなっていたと言っています。

 リーダーになろうとするのではなく、まわりに推されてリーダーになる。私はこれが、理想のリーダーの姿だと思っています。

本書では、「ついていきたい」と思われるリーダーとなった、岩田さん考えたことややってきたことをまとめた一冊になっています。

この本の中から、共感した部分を取り上げて感想を書いてみようと思います。

共感したポイント

人を治める前に、まず自分を修めよ

 リーダーといえば、ともすれば、人を使い、人を動かすことをイメージしてしまう人も少なくないと思います。

しかし私は、人を動かす前に、自分を動かす必要があると思っています。

 人を治める前にまず、自分を修める必要があるのです。自分を修めることもできないのに人を治められるはずがありません。

「自分をコントロールできない人は、他人を動かすことはできない」

僕は以前からこういう考えを持っていました。岩田さんの「人を治める前にまず、自分を修める必要がある」という考えとリンクしたこともあり、とてもうれしく感じました。

周りに動いてもらう前に、まずは自分自身が行動を起こすことを意識していこうと思います。

リーダーは、「偉い」わけではない

岩田さんはリーダーのことを野球にたとえてこう言っています。

 野球でピッチャーとサード、どちらが偉いか考えても意味がないでしょう。CEOの私は、ひょっとしたらピッチャーかもしれません。

でも、ピッチャー一人で野球ができるのかといえば、できない。キャッチャーがいたり、ファーストがいたり、サードがいたり、レフトやライトや、ベンチのメンバー含めて必要なメンバーが集って、ようやく野球ができる。会社もそれと同じなのだ、と。

たまたま今は、私はCEOというポジションで、みなさんはお店というポジションを守っているだけ。それだけの違い。単なる役割の違いなのです。

会社の肩書きは仕事の中だけのこと。アフターファイブの場でも「社長」扱いされるのを岩田さんは嫌だそうです。

その人が偉いわけではなく、ただそのひとつの役割を担っているだけなので、そこは勘違いしないようにしたいですね。

リーダーは、逃げてはいけない

組織のリーダーでありがちなのが、『上が言っているから、しょうがないんだよ』という、自分の責任から逃げること。これでは、リーダーの必要性を感じなくなって部下はがっかりしますよね。

 大切なことは、どうしてそうなったのか、どうして会社として提案が受け入れらなかったのか、どうして社長はこうしろ、と言っているのかを、しっかりリーダーが部下に語られなくてはならないということです。きちんと理由を説明する必要があるのです。

それを怠ってしまうから、部下ががっかりするのです。

つい言ってしまいがちな『上が決めたから』。そのひと言で片づけてしまわないようにしたいです。逃げてばかりだととても大事な「信用」を失ってしまいます。

分かっていても、僕も無意識でつい言ってしまいそうです。でも、チームメンバーの思うような形にならくても、メンバーのモチベーションを維持するよう心がけをしたいと思います。

「何か、困ったことはない?」と声をかける

 私は端的に、部下から「ついていきたい」と思われるリーダーに問われる行動は、ひとつの言葉に集約されると思っています。

「何か、困ったことはない?」

多くの場合、部下が頭を悩ませているのは、ポジティブなことではありません。ネガティブなことであることがほとんどです。

だからこそ「何か、困ったことはない?」が有効になるのです。部下は自分からはなかなか困ったことを言いにくい。でも、リーダーのほうからこういった声かけが絶えずあれば、相談してみようと思うでしょう。

(中略)

 困ったことを助けてあげるには、権限が必要なのです。

僕にも経験がありますが、困っていてもなかなか上司に相談しにくいですよね。でも、上司から何度も「困ったことない?」と聞いてくれると相談しやすくなりますよね。

100点満点のリーダーでなくてもいい

 リーダーになって心を病んでしまう人がいます。

私はその背景にあるのは、「絶対にこうしなければいけない」「リーダーとはこういうものだ」だと考え、完璧にこなそうとすることだと思うのです。そのプレッシャーに押しつぶされてしまうからです。

(中略)

 リーダーの役割は、たしかにプレッシャーかもしれない。しかし、「これがうまくいかなくても、人生が終わるわけではない」という割り切りもあっていいと思います。

こういう気持ちをどこかで持っておくことで、心にゆとりが生まれる。部下にも、ゆったりと接することができる。

完璧な人間なんていません、リーダーだって失敗はします。プレッシャーのかわし方を知っておくことや、自分を信じて努力をし続けることが大事です。

岩田さんは挫折をたくさん経験したそうですが、そこであきらめることなく、自分を信じて努力を続けたことで新たな実を結ぶことができたそうです。

あとがき

僕も小さなグループながら、リーダーとして仕事をさせてもらっています。最初は「リーダーになんか向いていない」と思っていました。しかし、本書を読んだことで、「やるだけやってみるか」と少しプラスの方向に思考を変えることができました。

岩田松雄さんの『「ついていきたい」と思われるリーダーになる51の考え方』、オススメです!