映画『10ROOMS』感想。沖縄市コザの街を舞台にしたオムニバスムービー。
沖縄市の中心市街地「コザ」。米軍基地の門前町として栄え、今でもアメリカと日本の文化がチャンプルー(混ざった)された特徴のある街。
そんなコザの街を舞台に撮影・製作されたのが映画『10ROOMS』。沖縄市が拠点の「ファンファーレ・ジャパン」が制作した、沖縄県産の作品になっています。
『10ROOMS』作品情報
- 公開年:2022年(沖縄先行公開)
- 監督・脚本:岸本 司
- 制作:ファンファーレ・ジャパン
- キャスト
尚玄
ひがりゅうた
宮城夏鈴
中村映里子
加藤雅也 他
沖縄の芸人「ありんくりん」の比嘉りゅうたさんの演技ははじめて観ましたが、冴えないミュージシャンというキャラクターをうまく演じていたなと思いました。ダメな男なんだけどなんだか憎めないキャラでした。
『10ROOMS』あらすじ
実在する不思議な街「コザ」で繰り広げられる4つの喜悲劇。
2022年公開予定の長編映画「10ROOMS」は、実在する沖縄市コザの中央パークアベニューと、その通りに10の客室を持つトリップショットホテルズ・コザが舞台。
誕生から70年。アメリカ軍の門前町として興隆したパークアベニューは、日本でも、アメリカでも、沖縄でもない、独特の景観と風俗を形作っています。
「10ROOMS」は、そんな街で繰り広げられる4つのオムニバスドラマ。夢を追う者、敗れた者、傷を負う者たち、そんな彼らにたかる者、見守るコザの人々が物語を紡ぎます。
舞台の中心は沖縄市の中央パークアベニュー。そこに実在するホテル「トリップショットホテルズ・コザ」の客室を使った4つのオムニバスドラマ形式になっています。
地元民には馴染みのある中央パークアベニューですが、映画を通して見るとさらに魅力的に感じました。
『10ROOMS』感想
沖縄市のパークアベニューを舞台にした、沖縄県産映画『10ROOMS』。こう言ってしまうと関係者に失礼かもしれませんが、鑑賞するまではあまり期待していなかったんですよね。でも「一度、観たほうがいいよ」との声をいただき、観てきました。
観に行ってよかった。最高でした。
登場人物はほとんどウチナーンチュ(沖縄人)。地元の人間にとっては、映画の登場人物が普段テレビで見かけるような方々なので不思議な感覚です。そんな「THE 沖縄」な雰囲気があるのですが、ベテラン俳優の加藤雅也さんや中村映里子さんが違和感なく溶け込んでいます。
本作は、コザの街に実在するホテル「トリップショットホテルズ・コザ」が舞台。過去に実際に営業していたキャバレーやBARをリノベーションした客室はどれも特色があります。
それぞれの客室をテーマに展開される4つの物語にどんどん惹き込まれていきました。
私が映画を観たのは、沖縄市コザの街にある映画館「シアタードーナツ」。この映画館がある街が舞台になっているので、劇中にもシアタードーナツは登場します。
テレビやドラマの舞台になった場所を巡る「聖地巡礼」というのがありますが、シアタードーナツで「10ROOMS」を観ている時点で、すでに聖地巡礼をしている状態。映画鑑賞後に外へ出ると、映画で感じた空気感をそのまま味わうことができます。
実際にトリップショットホテルズ・コザに宿泊して、シアタードーナツで映画を楽しんで帰られる人も何人かいらっしゃったようです。
映画『10ROOMS』は、シアタードーナツで鑑賞してこそ映画の魅力がさらに際立つと思いました。この感想記事を書いている現在は、シアタードーナツでの映画上映は終了しているかもしれないけど、また上映をしてほしいなと思いました。
沖縄県産映画『10ROOMS』を鑑賞の際は、ぜひ舞台となった沖縄市コザの街も満喫してください。