岩田松雄『ブランド 元スターバックスCEOが教える「自分ブランド」を築く48の心得』少しずつ自分を成長させよう
スターバックスジャパンの元CEO、岩田松雄さんの著書『ブランド 元スターバックスCEOが教える「自分ブランド」を築く48の心得』を読みました。
『「ついていきたい」と思われるリーダーになる51の考え方』という本に出会って以来、岩田松雄さんの考え方にすごく共感させられ、多くのことを学ばせてもらっています。
いつか実際にお会いしたいです!
岩田松雄さんが考える、「自分ブランド」をつくるための48の心得について書かれている作品となっています。
前著の『MISSION ミッション 元スターバックスCEOが教える働く理由』を書いたあとに、岩田さんが「ミッション」と表裏一体と考えるテーマ「ブランド」について書きたくなったようです。
自分には、価値や個性、誇れるものがない…。と悩んでいる方へ、「あなたの価値」を見つけることのできる一冊となります。
それでは、岩田松雄さん『ブランド』を紹介します。
著者紹介
著者の岩田松雄さんについて、本カバー袖に掲載されている著者プロフィールを引用して紹介します。
大阪大学経済学部卒業後、日産自動車株式会社に入社。生産、品質、購買、セールスマンから財務に至るまで幅広く経験し、UCLAアンダーソンスクールに留学。その後、外資系コンサルティング会社ジェミニ・コンサルティング・ジャパン、日本コカ・コーラ株式会社役員を経て、ゲーム会社の株式会社アトラスの代表取締役社長として、三期連続赤字企業をターンアラウンド。株式会社タカラ常務取締役を経て株式会社イオンフォレスト(ザ・ボディ・ショップ)の代表取締役社長に就任。店舗数を107店舗から175店舗に拡大、売り上げを67億円から約140億円に拡大させる。その後、スターバックスコーヒージャパン株式会社のCEOとして「100年後も光り輝くブランド」を掲げ、業績を右肩上がりに成長させる。
引用元:岩田松雄『ブランド』本カバー袖
経歴を見るとものすごい人ですが、岩田さんはご自身のことを「普通のおじさん」と言っています。岩田さんが講演会しても「ごく普通のおじさんだった!」と感想があるそうです。
マニュアルだけでは感動は生まれない
米スターバックスの元役員ハワード・ビーハー氏はこう言いました。
「道徳、法律、倫理に反しない限り、お客様が喜んでくださることは、何でもして差し上げること」
この言葉をそのまま実践していくと、会社のマニュアルや就業規則をやぶることも出てくるはずです。
営業時間外に、店舗外に商品を持ち出してお客に提供したパートナーのエピソードが本書の中で紹介されています。
社内マニュアルに沿った仕事の進め方だと、一定レベルの品質を保つことはできます。しかし、それ以上の商品も、サービスも生み出すことはできません。
就業規則をやぶることが良いこととは言いませんが、就業規則やマニュアルを言い訳にして、仕事の質や会社のレベルを落とすようなしていないか考えさせられました。
スターバックスを崩壊させる3つの方法
本書の中では、到底考えられないことと前置きしつつも、岩田さんが考える「スターバックスを崩壊させる方法」を紹介しています。
- 急拡大する
- 値引きやクーポン、セットメニューを導入する
- 大量のCMや広告、プレゼントキャンペーンを実施する
急いで店舗拡大をすると、そこにはスタッフが必要となります。人の教育が間に合わなければ、スターバックスのミッションを体現できずに、スターバックスっぽい店舗になってしまいます。
そうすることで、スタッフのサービスがおろそかになってしまい、「スターバックスらしくない!」とお客が離れていってしまうことになります。
某ファーストフードでは、スターバックスよりももっと安い価格でコーヒーを飲むことができます。
しかし、スターバックスが他社に合わせて価格を変えないのは、自分たちの商品の価値に見合った価格を決めているからです。
値引きなどをしてしまうと、定価で商品を購入いただいたお客との約束を破ることになる、と岩田さんは言っています。
これを自身のブランド化に当てはめると、「どうせ、自分なんか…」と、自分自身を卑下してしまうのは良くないことだなと感じました。
ブランドを築くために必要なこととは
新しいこと、大きな取り組みを始めると、そのことを理由にして細かい部分をおろそかにしてしまうことはないでしょうか。
ブランドを築くためには、自分の持っている価値を理解しつつ自分のペースで進むことが重要で、目先のことに気を取られずに少しずつ成長していく必要があります。
また、ブログやSNSの活用についてもふれています。
企業のブランド戦略に比べると、個人はブランドを築くための手段が限られているため、「自分の意図、考え方を明確に発信し、誰でも見ることができるブログやSNSは、これからますます重要になってくる」と岩田さんは言っています。
メディアを通すと、自分の意図と違う内容になることがあるため、あくまでも自分発信のツールが重要です。
おわりに
「自分ブランド」と聞くとすごく大げさに思えますが、ブランド化しないとなると、逆にコモディティ化(他者と変わらなくなる)することになるのではないでしょうか。
本書に書かれていることを一気に取り入れようとすると、すごくハードルが高く感じて気が重くなってしまうと思います。現に私がそんな感じでした。
まずは、48の心得の中から自分ができそうな部分から取り組み、自分の価値を見つけていきたいと思います。
本書だけでも充分学ぶことは多いですが、岩田さんの別著書『MISSION ミッション 元スターバックスCEOが教える働く理由』も合わせて読むのをオススメします。
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